映画「プレステージ」ネタバレの為、読まないで下さい

sweet-candy2007-07-06

少し前になりますが、映画「プレステージ」を観てきました。
面白いかつまんないかのどちらかに分かれてしまう映画のような気がしていましたが、残念ながら私は後者の方でした。

二人の天才マジシャンが競い合って、どんな凄いマジックを見せてくれる 映画なのかと思い、期待して観に行ったのですが・・・

二人のマジシャンがある事件がきっかけに憎むようになり潰し合うだけです。

マジックが好きで、マジックを楽しもうとして観るとガッカリしてしまうかも知れません。
実際、感動するようなマジックは出て来ません。
マジックとは華やかで人を楽しませる為のものだと思っている私には、残酷さを感じる映画だったので、私はあまり好きではありません。


それではこの勢いにのって、プレステージのネタバレに突入してしてしまいます。 ヾ(--;オイオイ...


はい、そんな訳でここからは「プレステージ」のネタバレです。
「この映画を観ようとお考えの方は決して読まないで下さい。」


マジシャンのアンジャー(Xメン)とボーデン(バットマン)。
(アンジャーはXメンに出ていた俳優さんで、ボーデンはバットマンだったw)
ことの発端はアンジャーの妻がボーデンが結んだロープが外れず、水中脱出に失敗し、溺死してしまうことから始まる。
それ以来、アンジャーはボーデンに復讐をはかり、お互の嫌がらせ合戦が始まる。


ちょっと待った!今、これを読んでいるそこの貴方っ!
このまま読んじゃってもいいんですか?
プレステージ」のネタバレですよ! いいんですね? 後悔しませんね?
今なら未だ間に合いますっ!!!
(取り合えずもう一度確認w)


そんな訳でさっきの続き・・・
結婚して幸せに暮らすボーデンは瞬間移動のマジックをするが、そのタネをどうしても見破れないアンジャーは自分の助手である彼女をボーデンの元にスパイとして送り込む。

結局ボーデンと送り込まれた彼女は愛し合うようになり、ボーデンの妻は苦しみに耐えられず、首吊り自殺をしてしまう。


アンジャーはと言うと、人間コピーを作る装置によって自分のコピーを作り、あたかも瞬間移動をしたかのようなマジックを披露する。

そのステ−ジを見て瞬間移動だと思った客は喜び、アンジャーは喝采を浴びる。
だが、コピーを作る装置だとは夢にも思わなかったボーデンは、どうしても瞬間移動のタネ明かしが知りたく、アンジャーのショーの最中にこっそり楽屋に忍び込み、そこで大変な物を目撃してしまう。

ボーデンが目撃したものとは、アンジャーのコピー人間が水槽の中に落とされて、もがき苦しむ姿だった。
アンジャーだと思い込んだボーデンはなんとか助けようと水槽を割ろうとするが間に合わず、コピー人間は溺死してしまう。


こうやって、アンジャーは毎回瞬間移動のマジックの度に、自分のコピー
人間を溺死させていた訳だが、コピー人間とは誰も知らず、ボーデンはアンジャー殺しの罪にとわれ、死刑になってしまう。


しかし、驚くべきことにボーデンは実は双子の兄弟であり、ボーデンの瞬間移動は双子が入れ替わり成功させていたのである。
アンジャーの復讐によって、マジックショーの最中に指をなくしたボーデンだが、全ての人の目をくらませる為に双子の片方も同じように自ら指を切断したと言ういきさつがあり、完璧を追求するには犠牲はつきものと、このことを自分の妻にさえ話さなかったボーデンは、自分の妻をも自殺に追い込んだことになる。


結局、ボーデンは浮気をしていた訳ではなく、二人の役割分担は決まっていて、ボーデンは妻を愛し、ボーデンの双子のもうひとりの方は、助手の彼女を愛していたと言うオチだが、その事を知らない助手の彼女はボーデンが妻を亡くしたにもかかわらず全く悲しんでいない事に幻滅し、なんて冷たい人なんだろうと彼の元を去ってしまう。

アンジャーはと言うと、残った双子の片方にピストルで撃たれて死んでしまうと言う結末。


映画の中で出てくる数少ないマジックの中で、籠の中の鳩が布をかけると一瞬にして消えると言うマジックは、実は籠がぺしゃんこに潰れ、その中の鳩もぺしゃんこに押しつぶされてマジックごとに殺してしたと言うタネ明かしを見て、マジックとは何と残酷なものなんだろうと思った。


華やかで夢のあるマジックだが、タネを知ることによって残酷さが浮き彫りになり、ショックだった。

突き詰めるあまりに本来のマジックのあり方を忘れ、色んな大きな犠牲をともなってしまうと言う映画でした。


映画の最後に、部屋に置かれたままの水槽の中で溺死しているアンジャーのコピー人間にカメラが寄って映し出され、私にはそれがちょっと気持ち悪かったです。(T-T)