義経ゆかりの地 「感動!蛍の舞!」 夏

sweet-candy2007-07-04

遠く平安の昔、宮廷の女流歌人和泉式部(いずみしきぶ)が貴船神社に参詣して恋の成就を祈り、
「もの思へば沢の蛍もわが身よりあくがれ出づる魂かとぞ見る」と有名な歌を詠んだと言われています。


京都の貴船神社を後にして少し歩くと蛍岩が見えて来ます。
そこで、それから千年後の現在も6月下旬ごろからこの蛍岩付近で、蛍の乱舞が見られ、見頃は 7月7日の貴船の水まつり頃だと言う情報を春に入手した私は、夏になったら蛍を見に来たいと思ったのでした。


季節の移り変わりは早いものでいつの間にか春から夏になり、蛍の季節がやって来たようです。
3ヶ月程前、春の季節にここを訪れた時に、是非とも夏にはこの蛍の乱舞を見たいと思っていた私はついに今夜、蛍に会いに貴船に行って参りました。


この写真の蛍岩の辺りをうろうろしていると大学生らしき男の人に声を掛けられ、話す内に今日の湿度が丁度蛍が好む良い感じなので、蛍が見れるかも知れないと言う情報をゲットし、そこで湿度が関係することを初めて知りました。


辺りが暗闇に包まれると、静かに蛍の光が辺りを照らしはじめました。
その光は暗闇を照らす星のライトを片手に持った妖精達が夜空から舞い降りてきて、空中遊泳を楽しんでいるかのような優雅で優しい光の舞でした。


ツー・・・ ツー・・・ ツー・・・とまるでフォルテからピアニッシモへと絶妙な
タイミングで光の強さを移行させるように優雅に光を放ちながら飛ぶその姿は、何とも言えない美しさと柔らかさと優雅さを漂わせていて感動しました。

遥か頭上の木々の間からチラチラと見え隠れしている蛍はまるで星の光のようにさえ感じるので、何度か星と見間違えそうになったほどです。
その放たれる光の強さが一定であるかそうでないかで星か蛍かを見極めると言うような、なんとも言えない風流さにひたりながら、その美しい光に目を奪われていました。


蛍が近寄って来ると、その美しい光は実は丸ではなくてハート型だったことに初めて気付いたのでした。
光の中心部は星型のように輝き、その星型を取り囲むように細かい光の点でハート型に浮き上がっていて、これ以上ロマンチックな演出はありえないと思える位の美しいハート♡が、その光によって空中に描かれていました。


優しく優雅でモーツァルトのゆらぎをも連想させるその光は、川のせせらぎの音と溶け合いながら、まるで歌うように美しく光の強弱をつけながら、
優雅で幻想的な空間を作り上げていました。